生産年齢人口の減少が進むなか、不動産業界でも長期的な視点で人材確保に注力していくことが求められています。
そこで、(公社)全日本不動産協会の研究機関である全日みらい研究所は、業界が抱える「働く環境」の課題を把握し、担い手確保のための対策を検討するために、一般の方を対象にアンケート調査を実施。事前に行った不動産業者(当会会員)への調査結果と比較し、レポートとしてまとめました。
不動産業界の魅力とウィークポイント
一般の方への調査結果によると、不動産仲介業で働くことに興味がある人は約2割。「興味がない」と「どちらかというと興味がない」を足すと8割超になりました。
興味があると回答した人たちにその理由を聞くと、「給料が高い」「スキルが身につく」「成果主義」「安定」が上位を独占する結果に。特に「成果主義」は、当会会員に行った事前調査では最も多い回答となりました(下記グラフ)。
<一般の方への調査>

<比較:協会会員への事前調査>

一方、「興味がない」と回答した8割強の人たちに理由を、会員には不動産業界のウィークポイントを聞いてみると、こちらでも一般・会員ともに「成果主義」が上位に入る結果に。そのほか、会員が魅力として捉えている「社会貢献」「仕事内容」は、一般回答では低い回答率であること、さらに「休日・労働時間」を理由に挙げる人が多いことなどから、業界の課題が浮き彫りとなりました。
レポートでは、調査結果から「働き方・休み方の見直し」と「仕事の魅力の効果的な周知と働きかけ」の2つの課題を抽出し、解決のための提案と、独自の取り組みを行っている2社の事例を紹介しています。詳細は全日みらい研究所のホームページよりご覧ください。
https://www.zennichi.or.jp/miraiken/
調査概要
■調査期間:令和6年8月1日~8月6日
■調査対象:不動産業界で働いた経験のない15~39歳の全国の一般男女
■調査方法:インターネットによるアンケート調査
■回 答 数:2,000
全日会員への事前調査
■調査期間:令和6年6月11日~7月12日
■調査対象:当会会員
■調査方法:インターネットによるアンケート調査
■回 答 数:872(配布数28,839)