謹んで新春のお慶びを申し上げます
公益社団法人 全日本不動産協会
公益社団法人 不動産保証協会
理事長
秋山 始
本会は会員の皆様、また各界の皆様の多大なるご支援によりまして創立70周年の大きな節目を迎えることができました。これまでの永きにわたるご高配に衷心より感謝を申し上げますとともに、今後とも幾久しく御厚誼を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。
さて、昨年は、年明け間もなく米国にてジョー・バイデン大統領が、そして我が国でも9月末に第100代の内閣総理大臣として岸田文雄首相が就任し、奇しくも日米両国においてコロナ禍の混迷を力強く打ち破ることを期待された新たなリーダーが誕生することとなりました。そうした中、本会でも6月に実に2年ぶりに代議員を議場に招集する形で定時総会が開催され、役員の任期満了に伴う改選と新理事による互選の結果、私がこの歴史ある組織の長を拝命した次第です。
近年、本会は毎年2千社を超える新会員をお迎えしており、先月には年度目標としていた正会員3万4,000社に早々と到達するなど、破竹の勢いをもって組織が拡大しております。この力強い動きを留めることなく前進させるため、この度、次年度の理事長方針において「令和8年度に向けて正会員数4万社を達成する」という壮大な目標を掲げました。
我が全日本不動産協会は、長く地域に根差して、そのまちを愛し、そこに住まう人と触れ合い、人々の営みに思いを致す、そのような会員によって構成されているところが特徴であり、また最大の強みでもあります。この全国3万4,000有余の会員1社1社の声に耳を傾け、その思いを大きな力として国や自治体に届けていくことが私に課せられた枢要な使命と心得ております。数は力、本年も弛まず組織の発展に克己の思いで取り組む所存です。
ときに、此節の国の動きに目を向けますと、昨年9月にはデジタル社会形成のための司令塔となる行政機関として、その名も「デジタル庁」が発足しました。さらに、岸田政権による肝煎りの政策として「デジタル田園都市国家構想」が標榜され、地方創生と軌を一にして、地域間、世代間の隔たりのないデジタル化を推進する試みが行われています。このように、世界の潮流にたがわず我が国でもDX(デジタルトランスフォーメーション)の動きが加速しているところ、本会におきましても目下、次のような取組みに傾注しております。
- ●会員のビジネス遂行における必携ツールとするためラビーネットのさらなる改良を進める
- ●会員や新規入会者の利便性をより向上させるため、協会に対する各種の届出・申請をインターネット経由で行える「電子申請システム」を構築する
- ●総本部、地方本部等各拠点間における情報伝達媒体を紙から電子データに置き換えることでペーパーレス環境を推進し、「物」ではなく「情報」自体が瞬時に動く“インフォメーションファースト”のワークスペースを完成させる
- ●eラーニング研修システムのコンテンツを益々充実させて時宜に即した豊富な研修メニューを提供する
- ●コロナ禍で俄かに進んだオンライン会議について、アフターコロナにおいても多様な選択肢の一つとして、また協会と会員を直接的に結ぶチャネルの一つとして、さらに発展させながら活用する
このように会員企業に属する全ての皆様にとって仕事を行う上で必須の情報やツールをタイムリーにお届けするとともに、また協会としても、これまで以上に会員の皆様からのアプローチを迅速かつ適確に受け留める体制を築いて参る所存です。
冒頭に申し上げましたとおり、本会は昭和27年の設立以来、おかげさまで70周年を迎えることができました。これまで会の存立発展に尽力して来られた先達各位にあらためて崇敬の念をもって謝意を申し上げるとともに、これからも全国の会員の皆様とともに、その名のとおり“ALL JAPAN”の組織として、国民一人ひとりの豊かな住生活実現のため積極的な貢献を果たして参ります。
結びとなりましたが、皆様にとりまして、本年が実り多き素晴らしい一年となりますこと、そして皆様のご健勝と益々のご発展を祈念し、晴れやかな新年の寿ぎとしてご挨拶を申し上げます。