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2024.09.13

SUUMOメルマガ Vol.1
【新卒中途ともに採用難、今不動産業がすべきこととは?】


SUUMOがお届けするお役立ちメールマガジン。  Vol.1でお送りするのは、人手不足が叫ばれるなか、企業の採用状況はどのような傾向にあるのか、リクルートが行った調査より昨今の採用状況をお届けいたします。

■企業の新卒採用意向、直近3年間は増加傾向で推移

はじめに、企業の新卒採用の意向状況を見ていきます。リクルートワークス研究所が行った「大卒求人倍率調査」の結果を見ると、コロナ禍が始まった2020年から2022年頃まで、企業の新卒採用意向は一気に低下しました。一方でコロナ禍が終わってから直近3年間は急上昇しており、採用意向は増加傾向にあることがわかります。企業の新卒採用意向は増加しているものの、採用の充足率に目を向けると、人材獲得には課題があるようです。

■新卒採用の充足率は下落傾向、人材獲得がより困難に

次に、新卒採用の充足率の推移を見ていきます。

全体として、年々新卒の充足率は下がっています。2017年頃は88.0%でしたが、2023年は78.5%、2024年には74.7%まで下落しており、企業にとって新卒者の獲得がますます困難になってきている様子がうかがえます。

また、従業員規模が小さい企業ほどこの傾向は顕著です。2024年の調査では、従業員規模が300人未満の企業では求人総数42.8万人に対して就職希望者数が6.9万人と、過不足数はマイナス35.8万人という状況です。一方で、従業員5,000人以上の大企業では、求人総数(5.0万人)よりも就職希望者数(12.3万人)のほうが多い状況です。

不動産業においては、従業員5,000人規模の企業は多くはないため、今後、新卒者の獲得は一層困難になる可能性が高いでしょう。人材を獲得するためには、企業は新卒採用のみに注力するのではなく、中途採用にシフトする必要があります。

■企業は中途採用にシフト、今後は異職種からの採用がポイントに

最後に、企業の中途採用状況を見ていきます。

2013年度から2016年度頃までは、確保できた企業の割合が確保できなかった企業の割合を上回っていましたが、2021年度頃からは確保できなかった企業の割合が増加しています。新卒採用が厳しくなっているため、多くの企業が中途採用にシフトしており、その結果、中途採用においても一層人材確保が困難になりつつある現状が浮き彫りになりました。

また、企業の今後の中途採用意向を示すデータでは、全業種で採用が増える見込みで、特に不動産業においては+23.5%と平均(+18.4%)よりも多く採用量が増える見通しであることがわかりました。

中途採用活動は業種関係なく活発な状態が続いているため、多くの企業は他の業界から人を呼び込む方向にも目を向け始めています。そのため、今後は異職種からの採用が重要なポイントと言えそうです。また、今働いている従業員の離職率を改善する必要があります。

次回は不動産業の離職率に注目して、「人材定着のポイント」についてお届けいたします。

出典:リクルートワークス研究所 ライター:谷口勇人