「全日本不動産政策推進議員連盟」総会を開催
10月31日(火)、自由民主党本部において「全日本不動産政策推進議員連盟(以下、全日議連)」総会が開催されました。野田聖子全日議連会長、井上信治全日議連事務局長をはじめとする国会議員、全日本不動産協会の中村裕昌理事長、坊雅勝副理事長および役員、国土交通省の塩見英之不動産・建設経済局長および中田裕人土地政策審議官などが出席し、「令和6年度 政策及び税制改正に関する要望書」をもとに活発な議論が繰り広げられました。
●固定資産税の期間調整措置の継続等を強く要望
野田全日議連会長の挨拶後、中村理事長が令和5年度の低未利用地の譲渡所得100万円控除および空き家譲渡所得の3,000万円控除の延長等の要望に対応いただいたことへの御礼を述べ、令和6年度の要望についてもお力添えを賜りたいと呼びかけました。また、「土地にかかる固定資産税の負担調整措置の継続および住宅ローン借入限度額の維持については、業界全体として見守らせていただきたい」と話しました。
その後、松永幹事長より令和6年度の政策に関して、低利用や未利用不動産の流通促進を図ることを目的に、「二地域居住等を促進する政策の実現」「SDGs11※を達成し、ストック型社会を実現するため既存物件の価値の見直し」などの6項目を要望しました。
続いて、税制改正要望については、空き家・空地・所有者不明土地問題の解決および既存住宅流通活性化の方策となるよう、「住宅・土地に係る適用期限を迎える各種税制特例措置の延長と拡充」「既存住宅リフォームにおける消費税の非課税措置」などの6項目を要望しました。
●国土交通省との協議について
上記要望に対して、国土交通省不動産・建設経済局の塩見局長より、「固定資産税の負担調整措置など、現在特例措置が講じられているものに関しては、現状維持もしくは延長ができるよう調整していきたい」と回答がありました。また、中田土地政策審議官は、空き家・所有者不明土地に関する相談窓口の設置について現状を報告。外国資本での国内不動産の取得が増加している件については「関係省庁と連携して実態把握に努める」と述べました。住宅局の石坂局長は、住宅ローン減税の限度額の維持に向けての取り組みを説明。国土政策局の筒井審議官は、二地域居住の推進についての報告と今後の取り組みについて回答されました。
●国会議員による要望応援
住宅土地・都市政策調査会の松島会長からは、自身が特に興味をもっている事案として、「独身者は高齢になると家を借りることが難しくなるため、そういう人たちにローンで家を買ってもらえるように税制を要望してもらえれば」等のお話がありました。
※SDGs11とは、人類が地球で暮らし続けていくために、2030年までに達成すべき17ある目標の11番目「住み続けられるまちづくり」を指します