全日本不動産協会と全日議連が合同で国交省などへ陳情


令和5年11月22日(水)、全日本不動産協会は全日本不動産政治連盟、全日本不動産政策推進議員連盟と合同で中央官庁と自民党を訪問し、令和6年度の政策・税制改正の要望書を提出しました。

全日本不動産協会からは、中村裕昌理事長(日政連会長)、松永幸久理事(日政連幹事長)が、全日議連からは野田聖子会長、浜田靖一会長代行、井上信治事務局長、佐藤信秋事務局次長が参加しました。

両連盟は低利用や未利用不動産の流通促進を図る政策として、次の6項目を要望しました。

  1. 二地域居住等を促進する政策の実現
  2. SDGs11を達成し、ストック型社会を実現するため既存物件の価値の見直し
  3. 登記情報提供制度で取得したデータの活用促進
  4. 空き家・所有者不明土地・未利用空地対策の制度利活用を促進 
  5. 農地を含んだ不動産の流通を円滑にするための農地法の見直し
  6. 宅地建物取引業免許の承継

また、不動産流通促進による地方活性化を図る税制改正については次の6項目を要望しました。

  1. 住宅・土地に係る適用期限を迎える各種税制特例措置の延長と拡充
  2. 既存住宅リフォームにおける消費税の非課税措置
  3. 消費者の負担となる登録免許税の廃止
  4. 二地域居住等を推進する新規住宅ローンの創設並びにローン控除適用及び各種特例措置創設
  5. 住宅ローン控除要件緩和及び恒久化
  6. 印紙税の見直しによる新たな税の適用

国土交通省の國場幸之介副大臣は、以上の要望を踏まえて「住宅ローン減税の床面積要件を現在の40㎡から35㎡に緩和する件については、簡単ではないと思うが一生懸命取り組んでいきたい。また、二地域居住等の促進は、国土の有効活用という点からも大事なこと。国土形成計画に掲げられた『新時代に地域力をつなぐ国土』の実現に向け、移住・二地域居住の促進が地域の人の流れの創出・拡大をより一層推進することにつながる」と述べ、政策の実現に向けて意欲を示しました。

続いて野田聖子会長は、「内閣府が出している世帯の人口をみると、サザエさんのような大家族はもはや消滅の危機にあり、現実は一人世帯が38.8%です。実に4割近い全国平均で、老いも若きも“ひとり”というのがこの国の基準となっている。とりわけ東京都内だけをみると、一人世帯が5割を超えている。だからこそ“リアル”に政策を合わせていかないといけない」と話しました。

その後、宮沢洋一税制調査会会長を訪れ、政策や税制改正の要望の主旨を伝え、実現を要望しました。

國場幸之介国土交通省副大臣(右から3人目)
國場幸之介国土交通省副大臣(右から3人目)
宮沢洋一税制調査会会長(左から3人目)
宮沢洋一税制調査会会長(左から3人目)
国土交通省での要望活動の様子
国土交通省での要望活動の様子