「全日本不動産政策推進議員連盟」総会を開催
6月10日(金)、自由民主党本部において「全日本不動産政策推進議員連盟(以下、全日議連)」総会が開催されました。野田聖子全日議連会長、井上信治全日議連事務局長をはじめとする国会議員、全日本不動産協会の秋山始理事長、堀田健二副理事長および役員の方々、国土交通省の長橋和久不動産・建設経済局長および石坂聡住宅局審議官などが出席し、「令和5年度 政策及び税制改正に関する要望書」をもとに活発な議論が繰り広げられました。
●「空き家の発生を抑制するための特例措置」の延長を強く要望
野田全日議連会長の挨拶後、秋山理事長が、令和3年度の「住宅ローン減税の延長」等の要望に対応いただいたことへの御礼を述べ、令和5年度の政策税制改正要望についても「実現に向けてお力添えを賜りたい」と呼びかけました。その後、堀田副理事長より、令和5年度の政策及び税制改正に関して次の要望の説明がありました。
まず、空き家・所有者不明土地や未利用空地の流通促進を図ることを目標に、政策要望として「二地域居住等を促進する政策の実現」や「宅地建物取引業免許の承継」等の5項目を要望。続いて、税制改正について「住宅・土地に係る適用期限を迎える各種税制特例措置の延長と拡充」「既存住宅リフォームにおける消費税の非課税措置」などの6項目を要望しました。特に、「空き家の発生を抑制するための特例措置」については、必ず延長されることを要望しました。
●国土交通省との協議について
上記要望に対して、国土交通省不動産・建設経済局の長橋局長より、全国版空き家・空地バンクの運用について、「4年間で約1万件程度の物件が成約に至るなど、地方公共団体あるいは業界団体と連携して取り組みを進めています」と説明がありました。また、住宅局の石坂審議官からは、「建築物省エネ法などを通じて、良質な住宅・建築ストックの実現を図ってまいりたい」と回答がありました。さらに、所有者不明土地対策などを担当する不動産・建設経済局の吉田次長からは、「所有者不明土地対策だけを進めるのではなく、空き家対策や地籍整備などと連携しながら進めていくことが何よりも大事。全国10の地区で立ち上げた土地政策推進協議会で土地に関する地域の課題を解決し、地域づくりを支援する体制を作っていきます」と説明がありました。
●国会議員による要望応援
和田政宗参議院議員、阿達雅志参議院議員は、「今回の要望はすべて実現する気概でいく」と力強く述べたうえで、二地域居住と地方における空き家・空地対策、リフォーム市場について触れ、現在の諸物価高騰の中でリフォーム市場を活性化するためには、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて取り組み、地方創生や構造改革を根本的に考えていかなければならないと話しました。