令和6年度「ラビット会」前期・茶道倶楽部を開催


  • 愛媛県本部

令和6年9月26日(木)、令和6年度「ラビット会」前期・茶道倶楽部を開催しました。今回は、人間国宝高橋経典作 南鐐撮霰平丸釜添唐銅鬼面風炉(なんりょうさつあられひらまるかまぞえからかねきめんぶろ)を使った夏のお点前(おてまえ:茶を立てる作法)を行いました。茶の湯では、5月~10月までを風炉(ふろ)の季節、11月~翌年4月までを炉(ろ)の季節としています。最も大きな違いは、釜をどのようにかけるか(湯の沸かし方)です。風炉の季節には風炉を据えて釜を懸け、炉の季節は茶室に炉を切って(畳に埋める形で)釜を懸けるため、風炉は可動式、炉は固定式をイメージさせます。暖かい(また、暑い)風炉の季節は風炉とお客さまとの距離を離し、寒い炉の季節は近くすることで、お客さまを温める効果があります。風炉は、点前の種類や使う道具によって据える位置が変わります。風炉は、もともと皆具(かいぐ:台子(だいす)や長板に飾る茶道具)のひとつとして、台子(水指などの茶道具を置くための棚)の上に飾っていた道具で、一般的に唐銅の切掛風炉が使用されていました。

今回は、上谷本部長の「四国4県の県本部同士、仲良くしていきたい」という思いから、香川県本部の井関由佳事務局長を正客(最上位の客:来賓)としてお迎えし、茶道倶楽部員12名が、沖野事務局長宅の茶室において、洗い茶巾という酷暑の頃に行う薄茶点前の趣向を行いました。このお点前は平茶碗に水を入れ、茶巾をたたまずに流しておくことで涼感を演出します。例年、この茶道倶楽部では、冬の季節に本茶会を開催しているため、夏バージョンは初めての試みでした。参加された部員の方々は、神妙な面持ちで、沖野宗智(美智子)講師から順番に指導を受けました。

沖野宗智(美智子)講師
沖野宗智(美智子)講師
愛媛県本部 上谷進 本部長
愛媛県本部 上谷進 本部長
香川県本部 井関由佳 事務局長
香川県本部 井関由佳 事務局長
人間国宝高橋経典作 南鐐撮霰平丸釜添唐銅鬼面風炉、瓢棚、絵唐津焼き水指、加賀の蒔絵師角出俊平作 青楓中棗内梨地、高野昭阿弥作 色絵 一閑人 蓋置、小林太玄大徳寺黄梅院住職作 茶杓「好日」、韓国人間国宝柳根瀅(海剛)作 建水、夏用風炉先屏風
人間国宝高橋経典作 南鐐撮霰平丸釜添唐銅鬼面風炉、瓢棚、絵唐津焼き水指、加賀の蒔絵師角出俊平作 青楓中棗内梨地、高野昭阿弥作 色絵 一閑人 蓋置、小林太玄大徳寺黄梅院住職作 茶杓「好日」、韓国人間国宝柳根瀅(海剛)作 建水、夏用風炉先屏風
蓋置 一閑人:一閑人とは器の蓋や淵の部分に井戸をのぞきこむようなかたちでちょこんと存在する人形の装人。「暇人」という意味である
蓋置 一閑人:一閑人とは器の蓋や淵の部分に井戸をのぞきこむようなかたちでちょこんと存在する人形の装人。「暇人」という意味である
洗い茶巾
洗い茶巾